その1はこちら↓
さてさて続きです,自分は毎年JAMに行くたびにその時の流行りというか傾向のようなものを個人的にまとめています,例えば去年は"デジタル元年"という感じがしました,一昨年から一気にタブレットやスマートフォンで模型を操作している団体が増えたように思いました,またどこもその操作に少し不慣れな感じもありまさに元年といったふうに思ったものです.
そして今年自分は
工芸品から"工業模型"へ
の年であったように感じます,語弊を恐れずに言うなれば"脱建コレ"的とでも申しましょうか,建コレはもちろん素晴らしい商品であると思います,非常に安価で日本全国容易に手に入り組み立ても簡単です.
しかしその一方シャープさに欠けるような感じがあるのです,良い悪いの話ではありませんしかし造形としてそうゆう方向があります,
一方今年多く見られた"工業的"な模型というのはそうではありません,角がきっちりと立っています,線の一つ一つはとても繊細で寸法に狂いもありません,
そう
レーザーカッターを使った模型です.
レーザーカッター自体は別に今年に広まったものではありません,数年前から一般向けにも発売され,またレーザーカッターを用いて加工された製品が出回っていました,JAMにもいくつかの店舗やメーカーが参加してきました.
それらの結果が今年一つ出たように思います.
エアブラシ
それからもう一つ精密化に繋がっている物があります,塗装です.
サフを塗るとこまではよくできているのに本塗装に入った途端マスキングがしっかりしてなかったり,ボテボテの厚塗りになってしまったりして台無しになってしまうことはよくあります.
筆塗りやスプレー缶で職人技のような作品を作る方はもちろんいます,しかしながらスプレー缶ではエアブラシほどの小回りは効きづらくまた厚塗りになることも多いと思います,筆塗りは尚更高度な技術が必要です,ではエアブラシが簡単かと言うとそんなことはありません,あくまで予想ですがプラモなどで成熟したエアブラシの技術が鉄道模型にも入ってきてるように思います,エアブラシはあくまで一つの手段でしかありませんがコンプレッサーの小型化なども進む昨今使う人は増えてくるのかもしれません.
ストラクチャーの流れが変わりつつあるのかもしれない
レーザーカッターとエアブラシの2つの技術が使われるようになりストラクチャーには大きな変化が起きつつあるように思います.
商品からイメージに近いストラクチャーを選ぶのではなく1からCADで図面を引き自作する人が出てきています.
元からRM誌の"Nゲージ建築施工"など実際にある建物をモデルにストラクチャーを作る方は一定数いました,むしろ製品が整っていなかった時の方が主流だったでしょう.
10年代の終わりに近づくにつれグーグルアースやCADを用いた新しい自作ストラクチャーの時代が来ているのかも知れません,実際にある建物や景色をもとにそこにある特徴的な建物を1から作っているレイアウトは既にいくつか出てきています.
ただ最後は"配置"が大事
色々と書きましたがレーザーカッターもエアブラシも作る上での一つの手段です,どちらも使っていなくてもとても魅力的なレイアウトやジオラマは確実に存在しています.
建コレをたくさん使っているけれどまったくそれを感じさせないレイアウトと言うのも多いです.
自分はどうも苦手ですが"レイアウト"と言うくらいですから結局は配置することが一番大事で一番難しいところです,地形の変化に道路の敷き方,デフォルメをいかにうまくやるかはセンスがとても問われるところです,結局見てて楽しいレイアウトというのはそこに行き着くような気がしています.
デジタル化や小型化によって鉄道模型はますます楽しいものになりつつあります,その一方でそれら多くの技術はまだまだ高価で高度な知識や経済力が求められます,値段はいずれ落ち着くでしょうけど,技術としてまだまだ敷居の高いところがあります,レーザーカッターも3Dプリンターも高性能なものはまだまだ高価で一家に一台とは言いづらいところです.
これはメーカー側の話ですが,どんな素晴らしい技術でも使いやすくなければ普及はしません,一部のマニアの趣味で終わってしまうでしょう.
コンピュータがGUIがなければこれだけ普及することがなかったように3Dプリンターももっと一般の人が使いやすくなってくれば普及すると思います,今はまだまだ調整が必要でワンタッチでとはいきません.
3Dプリンターにもレーザーカッターにも革命といわれるだけの可能性があると自分は思っています,さらなる普及を願っています.
《お知らせ》
皆さんお気づきかと思いますが近頃更新がめっきり減ってきています,あと半年ほど私生活が忙しく更新が少ない予定ですがどうぞご了承ください.
最後までお読みいただきありがとうございました.
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